今回は採用セクションを紐解いていきます。
エヴァー・グリーンには人事部というものがなく、採用セクションのメンバーを中心に
全社員が学生とかかわる採用活動を行っています。
話を聞かせてもらうのは、入社7年目の伊藤さん。
自身も新卒として入社し、採用メンバーの中心として新卒採用にかかわるのは今年で4年目になる伊藤さんから、
学生とのかかわりの中で感じていることや、採用に携わるうえで大切にしている考え方を聞いてみました。
ー採用をするうえで、大切にしている考え方
伊藤
「学生一人ひとりが、自分を偽ることなく、本当に自分が目指したい先を見つけられるような関りをしたいと思っています。
内定を目的に自分を偽ってしまうと、入社後もずっと偽ったままの自分でい続けないといけません。
でも本当に大切なのは、まず自分が何を大切にしていて、どんな社会人になりたいのか。
そこを理解するからこそ、自分に合った会社はどんなところなのかが見えてきます。
自分のビジョンと会社のビジョンが重なるところがその人にとってベストな会社であり、最終それがエヴァーじゃなくても別にいいんです。
エヴァーは採用イベントや選考を通して自分と向き合い、自分の働く目的を見つめる機会を提供します。
もちろんエヴァーが企業として発展していくための人材を見つけることが採用の目的ですが、
個性の輝きと繋がるという理念のもと、出会った学生一人ひとりのビジョンや目指す先が明確になっている状態を作りたいと考えています。
出会う一人ひとりの学生の可能性と真剣に向き合い、その子が本当に大事にしているものは何なのか、何を目指しているのかっていうのを深掘っていくんです。
ー自分がどうなりたいのかを考えるのが難しい学生も少なくないと思うのですが、そういう学生にはどう関わるんですか?
伊藤
『確かにそういう学生は多いですね。「自分には何もないんじゃないか」と思っている学生を今までたくさん見てきました。
でもそのたびに思うのは、今までやってきたことの凄さや規模が重要なんじゃなくて、それぞれが生きてきた20数年の人生の中で大事にしてきたことや、自分は何をどう考え、どんな行動をしてきたかが分かっているかどうかだと思います。
そしてそれは、自分では分からなくても話す中で色々出てくることってよくあるんですよ。
よく学生に、今までの人生で一番印象的だったこと・一番楽しかった事・一番苦しかった事とかを聞くんです。
そこに対して、「何で?」という質問を繰り返すことで、芯の部分に迫っていく。
「何で?」という質問をすると、最初本人でもわかってない深い部分に少しずつ目を向けてもらえるんです。
自分の価値観の芯のような部分に向き合うようになってもらい、そこに対して色んな質問をしていくと、
学生自身がどうなりたいのかというところを描けていくんですよね。』
ー伊藤さんは採用メンバーの中心として学生と関わるのは今年で4年目だと思うのですが、最初から今仰ったような関りができていたんですか?
伊藤
『関わり方としては同じなのですが、大きく違うのは、初めは「会社の未来を共に作っていけるのか」というところに立てていなかった事です。
学生から様々な話を聞く中で、その子の価値観や、今までその子がどれだけ頑張ってきたか、またエヴァーに対する想いに共感して
そこに寄り添ってしまうあまり、「この子をエヴァーで働かせてあげたい!」と思ってしまうんです。
でも、今思うと感情的に動いてしまっていたなと感じる部分も大きくて。
採用メンバーとしては、「会社の未来を創っていくうえでどうなのか」という視点で考えないといけない立場なので、
エヴァーグリーンを大企業水準にするというビジョンを成し遂げるために、
どういうメンバーが一緒に働いてくれれば会社のビジョンを叶えられるのか、
また、入社させたからには、その子がビジョンを達成できるように責任もって育成できるかどうかも冷静に考えないといけません。
採用メンバーとしてそこへの責任が大きいからこそ、今は感情で動けなくなったんです。
「自分がどう思うか」となっていたところが、「会社にとってどうか」という観点で考えられるようになりました。』
ー伊藤さんも新卒として入社されたと思うんですが、自身が選考を通して成長を感じた瞬間はありましたか?
伊藤
『選考を通して自分の願望がより強く、明確になったのを覚えています。
エヴァーに出会う前から、「誰かの人生に残る働き方がしたい」「歯車ではなく、自分という存在を軸に企業を成長させたい」
「一人の人間として社会に出るという事を楽しめる自分になり、社会に大きな成果を残せる自分になりたい」
という考えがあったのですが、そこをうまく言語化できていませんでした。
当時は親に大企業に入るよう言われることに対して「なんか嫌だ」という漠然とした感情だけがあった感じです。
でもエヴァーの選考で自分の人生を振り返ったり、今後の未来を考えた時に、
「なんで自分はそれが嫌だと思っているのか」「ほんとに自分が目指したいものは何なのか」を考えたり、
今まで選択してきた行動の理由や自分の本音を考える時間が沢山ありました。
その時間があったからこそ、自分の願望を言語化でき、未来に対する視野が広がりました。』